ののじのめもも

在宅アニソンDJによる修行録

ビートマッチ その1

こんにちは、ののじです。今回は基本テクニックのビートマッチです。地味に長くなりそうなんで分割します。ビートマッチの説明と必要性についてから始めましょう。

とりあえずコレは知識として絶対に知っておかないといけないレベルです!

ビートマッチって何?

ビートマッチとは読んで字のごとく、かかっている複数の曲のビートをマッチさせることです。と、これだけじゃあまりに分かりにくいですね。

そもそもビートとは

正確な定義はご自身で確認していただくとして、大きくは「リズム」「グルーブ」「拍」といったものです。それぞれ意味が異なりますが、全部「ビート」と表現されることがあります。

で、ここでは単純に「拍」のことだと思ってもらえればOKです。拍は音楽の授業で習った、曲に合わせて手拍子した時のアレですね。ややこしく言うと「リズムの基礎となっている、繰り返される一定間隔」です。あ、これは忘れてもらって大丈夫です。感覚で分かっていれば。

ビートマッチ = 拍を合わせること

ビートは拍のことですから、ビートをマッチ、つまり「拍を合わせること」がビートマッチです。複数の人がそれぞれ別々の曲に合わせて手拍子をした時に全員が同時に手拍子をしている状態、それがビートマッチした状態です。イメージが湧きますかね?

テンポとビートマッチ

ここから少しだけややこしい話になります。ビートとは別で、曲の速さを表す「テンポ」という言葉があります。単位はみなさんご存知のBPM (Beats Per Minute) です。

ビートマッチとは「拍を合わせること」であると書きました。で、実はこの中に「テンポを合わせる」という意味も含まれているのです。「何言ってんだ、コイツ」もしくは「当たり前やろ」って感じですよね、分かります。

先に書いたようにテンポは曲の速さです。全員が同時に手拍子をしている状態の時、当然ながら手拍子の速さは同じです。1回目の手拍子が同時でも速さが違えばだんだんずれていきますからね。ここから、ビートマッチをさらに詳しく言うと「拍を合わせること (必然的にテンポも合う)」となります。

なんでこんな細かいことを書いてるのかっていうと、「ビートマッチは曲の速さ (テンポ) を合わせることでは無い!」と理解して欲しいからです。あくまで合わせるのは「拍」です!

間違って「テンポを合わせること」だと理解してしまうとちょっと困ったことが起こります。例えば以下のような状態はどうでしょう?

  1. AさんはBPM 100で、BさんはBPM 90で手拍子をしている
  2. Bさんは、あるタイミングで手拍子のテンポをBPM 100に変更した

確かにテンポは同じBPM 100になっています。ですが……Bさんがテンポを変更した後、AさんとBさんはずっと同時に手拍子をしているでしょうか?その可能性もありますが、ほぼ確実にずれて手拍子をしているでしょうね。それはなぜか。そう、拍が合っていないからです。

上記の例で拍が偶然に合うのは、Aさんが手拍子をしたその瞬間にBさんがテンポを変更した手拍子の1回目を叩いた場合に限られます。テンポだけを合わせても基本的に拍は合わないんです。ですので「テンポを合わせること」だと理解してしまうと「あれ?ビートマッチしたのになんでずれてんの?」ってことになっちゃうんです。

テンポとビートマッチについてはきっちり覚えておきましょう。まぁこの辺が適当でもどうにでもなりますが、機材の説明書を読む時や他のDJと会話する時に困ることもありますからね。とはいえ、実際にやってみれば体で理解できると思うので大丈夫ですよ。

必要性

必須です!絶対できなきゃダメです!!とは言えません。

理由として主にアニソンDJが使用するPCDJソフトには自動ビートマッチ機能があるからです。機能名としてはどのメーカーでも「Sync」ですね。ボタン一発でビートマッチしてくれます。最近はこの機能に任せきりでもなんとかなっちゃいます。

なので必死に手動でのビートマッチを練習すべきか、と聞かれるならば私はNOと答えます。

それにそもそも繋ぐ時には絶対ビートマッチしないといけないかと言うと、そんなことはありません。するもしないも自由です。ただビートマッチした方が綺麗に繋がるってだけです。

出来るにこしたことはありません。重要度も非常に高い技術です。でも必須ではありません。そんな感じでしょうか。

まとめ

  1. ビートマッチ = 拍を合わせること (必然的にテンポも合う)
  2. ビートマッチ ≠ テンポを合わせること
  3. ビートマッチは基本技術であり重要度も高いが必須とは言えない