ののじのめもも

在宅アニソンDJによる修行録

意味つなぎ その1

こんにちは、ののじです。今回は意味つなぎです。これも長くなりそうなので分割します。意味つなぎはアニソンDJにとってメインとも言える大事なつなぎです。また選曲にも深く影響します。それでは掘り下げていきましょう。

意味つなぎの使い方

まずは具体的な意味つなぎの手順を考えていきましょう。

以前書いたように意味つなぎは曲の附帯情報を使うので、音楽的な考慮は不要です。そのかわり曲からなるべくたくさんの情報を引き出す必要があります。例としてアイカツフレンズ!のOP曲「ありがと⇄大丈夫」の情報を考えてみましょう。

まだまだたくさんありますが、とりあえずこの辺にしておきます。ではこの情報を元に次の曲を考えてみましょう。候補はこんな感じでしょうか。

Believe itについては単純にOPとEDです。これは鉄板ですね。キラッとスタートは別作品ではありますが非常に多くの共通点を持ちます。誰でもすぐに理解できる、わかりやすい意味つなぎです。同様にWe can!!HUGっと!プリキュアも共通点が3つ (同時期, 女児アニメ, OP) ありますね。

意味つなぎではこのように次の曲へつないでいきます。とにかく附帯情報だけに目を向け、なるべく濃い共通点を持つ曲を選択していきます。

つまり意味つなぎの方法は連想ゲームのようなものなのです。共通点を持つ曲を探してデッキにセット、1番サビが終わったら次の曲の再生を開始し徐々にフェードイン・アウト、という手順になります。

選曲との関連

これまでずっと意味つなぎのことを「つなぎ」としてしか書いてきませんでした。ですが、みなさん既にお分かりでしょうけど、これ実はどっちかというと「選曲」の技術です。

意味つなぎを大事にすることで、当然ながら次の曲が決まっていきます。すると自然にセットリストが組み上がるわけです。

選曲はつなぎと同等かそれ以上にDJの大事な要素です。それが連想ゲーム的にサクサクッと決まっていくのはとっても便利です。

そう便利なんです。便利なんですが。ここにすごく大きな落とし穴があります。

それは「意味つなぎに頼りきって選曲をすると、個性が無くなる」ということです。つまり、誰がやっても同じようなDJになってしまうんです。ただでさえ曲はオリジナルじゃないのに、選曲まで同じじゃもうその人の顔は全くありません。のっぺらぼーです。

いや、それでも個性を演出できる人はいるにはいるんですけど超がつくほどレアケースです。ほぼ確実にのっぺらぼーになると思ってください。

なぜ個性が無くなるのかというと「附帯情報の数には限界があり、全ての情報が使えるわけではないから」ですかね。ちょっと分かりにくいでしょうか。

まず「附帯情報の数には限界がある」については大丈夫でしょう。言葉の通り、無限に情報があるわけではないので当然底をつきます。次の曲の選択肢が無限に広がるわけではありません。

で「全ての情報が使えるわけではない」ですが、附帯情報の中には使えない情報がたくさんあります。というか「場合によっては使えなくなる情報」があります。例えば「作曲家」とか「制作会社」みたいな。なぜでしょう。

理由はごくごく単純に「お客さんが気づかないから」です。MONACAとかufotableとかぐらいなら通じるかもしれませんが、マイナーだとまず気付いてもらえません。意味つなぎは共通点が全てなのに気付いてもらえないとなると、それはただのシャッフル再生です。

気付いてもらわないといけない以上、マイナーな情報は切り捨てる必要があります。メジャーな情報のみ使用可能、というわけです。それが「全ての情報が使えるわけではない」の意味するところです。

結局、使える附帯情報のみで共通点の多い曲を探してつなぎ続けることになります。さあ、アニクラってどれだけ開催されているんでしょうね。アニソンDJは何人いるんでしょうか。そして意味つなぎはアニソンDJのデフォルト装備みたいなものです。被らないわけないんです。

こんな感じで意味つなぎは選曲に絶大な影響を与えます。使わなければ意味不明な選曲に、頼りすぎると没個性にと何とも悩ましい話です。セットリストを考える際は意味つなぎを大事にしつつ、他の多種多様な要素も含めて考えましょうね。誰がやっても同じというのは悲しいものです。

まとめ

  1. 意味つなぎは連想ゲームのようなもの
  2. 意味つなぎを使うことでセットリストが簡単に組み上がる
  3. 意味つなぎによる選曲だけでは個性が無くなる